学林海外修養科「卒林研究発表会」 2年間の学びと誓願を発表

バングラデシュ教会出身の海外修養科29期生2人が、学林での2年間の学びと誓願を発表した

立正佼成会の学林海外修養科の「卒林研究発表会」が1月20日、青梅練成道場(東京・青梅市)で行われた。バングラデシュ教会出身の海外修養科29期生2人が2年間の学びと誓願を発表。会場には國富敬二理事長が駆けつけ、赤川惠一国際伝道部部長、杉野恭一学林学長、学林関係者らと発表に耳を傾けた。また、オンライン配信も行われ、海外修養科生の出身教会の教会長、講師、家族ら35人が視聴を通して見守った。

女性会員(25)は、『バングラデシュにおける女性の地位に関する上座部・大乗仏教比較分析』と題して提言。佼成会に入会して大乗仏教に触れ、全ての人が救われるという教えに感動し、もっと学びたいと学林に入林した経緯を語った。その上で、バングラデシュでは女性の地位が低く、「信教の自由の欠如」「男女間の不平等」「教育における男女格差」などさまざまな課題が山積していると指摘。「誰でも仏になれる」と信じて学林で学びを重ねる中で、平等をもたらすには教えを家庭から、特に女性が学び実践する重要さを痛感したと話し、帰国後は所属教会の会員を対象にセミナーや研修を行っていきたいと誓願した。

男性会員(25)は、『バングラデシュにおける多数派・少数派関係の現状と協働を通した諸宗教教育の必要性』をテーマに発表。2015年に自身も宗教青年の一人として参加した「ハンドウォッシュプロジェクト」について触れ、真の宗教間協力、宗教間理解には、知識とともに実践が大事であると考察した。その上で、異なる宗教を持つ青年を集め、環境問題や紛争解決などさまざまな地球規模の課題に取り組むプロジェクトを立ち上げたいと語った。

この後、赤川部長、杉野学長が講評を行った。この中で杉野学長は、海外修養科生が学林生活を通して「四諦(したい)の法門」への理解を深め、さらにそれを活用して自国が抱える問題、世界の課題に果敢に取り組む姿勢を示してくれたとたたえ、「2人の発表は開祖さまが学林創設に込めた『実践的仏教』『宗教協力』との精神を体現したものでした。これから国に帰り、現実の苦難にぶつかっても、学びを支えに、それぞれの使命に向かって進んでいってほしい」と激励した。

最後に、國富理事長があいさつを行った。