光祥次代会長 UNHCRのトリッグス高等弁務官補とオンラインで面会

トリッグス高等弁務官補と、難民の現状と支援の在り方について意見を交わした光祥次代会長(「Zoom」の画面)

立正佼成会の庭野光祥次代会長は昨年12月22日、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のジリアン・トリッグス高等弁務官補(保護担当)、同アジア太平洋地域局のモニーク・ソカン首席保護調整官らとオンラインで面会し、懇談した。本会の和田惠久巳総務部部長、世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)国際委員会で事務総長のシニアアドバイザーを務める根本昌廣参務、本会一食(いちじき)平和基金事務局長の秀島くみこ習学部主幹(青年ネットワークグループ)らが同席した。

UNHCRは一昨年、パートナーシップを結ぶWCRP/RfP国際委と「諸宗教指導者評議会」を設立。同国際共同議長を務める光祥次代会長が評議会のメンバーに就任していることから、今回の面会が実現した。

懇談では、トリッグス氏が、ロシア軍によるウクライナ侵攻によって多くの難民が生まれている現状を報告。これを受け、光祥次代会長は、本会の難民支援の歴史に触れながら、世界の紛争の根本に宗教が関わっていることも事実だが、「その宗教が、諸宗教の枠組みで協力し合って活動を進めることができるというのは、私たちの未来にとっても希望」と語った。

また、トリッグス氏は、世界中にいる難民に共通しているのが、心の傷(トラウマ)を抱えて精神の安定を求めている点であると説明。諸宗教指導者評議会のメンバーは、難民の心の傷を癒やし、精神の依りどころを与えられる存在であると力説した。

これに対し、光祥次代会長は、心の傷を負った人々に宗教者として関わる際、教えを説くのではなく、「宗教を生きる」私たち一人ひとりが、相手とどうつながることができるのかという視点を大切にしていると述べ、「癒やしを与えられるかどうかは分からないけれども、苦しむ方々の傷を自分の傷としてしっかり受け取れる自分でありたい」と語った。

このほか、昨秋に行われた第1回東京平和円卓会議などが話題に上った。