佼成雅楽会が靖国神社「みたままつり」で奉納演奏
佼成雅楽会は7月16日、東京・千代田区の靖国神社で開催された「みたままつり」(13日から16日)に出演し、雅楽を奉納した。
同まつりは昭和22年から行われており、毎年、夏の風物詩として人々に親しまれてきた。同雅楽会は昭和48年から出演している。一昨年からの新型コロナウイルス感染症の流行で奉納行事が中止されていたが、今年、3年ぶりに実施された。
当日、“戻り梅雨”の天候にもかかわらず、3万個のちょうちんやぼんぼりが灯(とも)る境内は、多くの参拝者でにぎわった。
午後6時、能楽堂の舞台に、同雅楽会の楽員15人が古式ゆかしい装束で登場した。文化勲章受章者の故・芝祐靖氏作曲の管絃「清寥楽(せいりょうらく)」「寛生楽(かんせいらく)」を奏楽。続いて、日本らしい柔らかな雰囲気を醸し出す、舞楽「延喜楽(えんぎらく)」を二人舞で披露した。
管絃2作品は、佼成雅楽会のために芝氏が作曲したもので、本会の儀式行事以外の場では初披露となった。同氏は55年間、同雅楽会の講師を務め伝統芸能を担う人材の育成に尽力。同雅楽会は、長年にわたる同氏の貢献に対し感謝の意を表すため、靖国神社での奏楽を決定した。
同雅楽会の楽長を務める栗山和己さん(64)は、「芝先生の作品を、佼成会の会員さん以外の方にもぜひ聴いて頂きたいと願い、選びました。3年ぶりに奉納演奏の場を頂き、有り難い思いでいっぱいです。今日を契機に、また新たな気持ちで活動に取り組みたい」と語った。