第1回「目で学ぶ み教え 目で聴く 法座」開催 耳の聞こえない人・聞こえにくい人のオンラインの集い

オンラインで行われた集いでは、参加者は事前収録した映像や手話などのサポートを介して教えを学び、それぞれの体験を分かち合った(画面越しに手を振る参加者と田中次長)

立正佼成会の令和4年次「『目で学ぶ み教え 目で聴く 法座』〈耳の聞こえない人・聞こえにくい人のオンラインの集い〉」が4月16日、ウェブ会議システムを使って開催された。昨年までの「アイラブ団参」から名称を変え、オンラインで2回、それぞれ内容を変えて実施される。今回がその1回目。全国の会員28人が参加した。

本会ではこれまで、聴覚障がいのある会員が本部に集い、共に教えを学んで交流する「アイラブ団参」を行ってきたが、新型コロナウイルス感染症の流行で実施が困難な状況が続いていた。そこで、実行委員会は、オンラインを活用して触れ合いを深める在り方を検討。今回は読経供養や体験説法を事前に収録するといった方法での開催を決めた。

集いでは、法輪閣で事前収録された読経供養と体験説法を配信した。映像には字幕が表示されるとともに、手話通訳も付けて参加者に内容を伝えた。

体験説法を行った八王子教会の女性会員(47)は、聴覚障がいに加え、30歳で神経系の難病である多発性硬化症と診断され、入退院を繰り返した経験を述懐。一時は将来に不安を覚えたが、母親や医師、サンガ(教えの仲間)が親身に励ましてくれる中で、「病気の現実は変わらない、自分の心を変えなければ」と奮起した体験を語った。同じ障がいのある仲間と共に、今の自分にできることを精いっぱい取り組んでいくと誓った。

続いて、4班に分かれて法座が行われ、参加者は集いの感想や日常生活の気づきを分かち合った。この中でも、班ごとに手話通訳や要約筆記のサポートが行われた。

参加者が集いの内容を理解しやすいよう、要約筆記の字幕がリアルタイムで画面に映し出された

最後に、田中啓之習学部次長(教育グループ)が「まとめの言葉」に立ち、「困難な状況に陥った時こそ周りに目を向け、相手に喜ばれる生き方をすることが、仏さまの働きを感じ、自分も救われる道です」と述べた。

次回は8月28日に行われる。