西日本豪雨から1年 中国支教区・各教会で慰霊供養を厳修
平成最悪の水害をもたらした西日本豪雨(平成30年7月豪雨)から1年。中国支教区は7月7、8の両日に広島・庄原市内で開催した教会役員指導会の中で、「西日本豪雨災害慰霊供養」を厳修した。また、被害が多かった地域を包括する各教会でも法要が営まれた。それぞれの場で会員たちは、犠牲者に慰霊の誠を捧げ、被災地の早期復興を祈念した。
台風と梅雨前線の影響で、昨年6月28日から7月8日まで降り続いた記録的な集中豪雨により、西日本各地で河川の氾濫や土砂崩れなどの被害が発生した。特に被害が大きかった岡山、広島、愛媛3県の各教会では、発災後すぐに支部長や主任が中心となって会員の被災状況を確認。会員に支援物資が提供され、浸水被害を受けた会員や地域住民宅での汚泥の除去、がれきの撤去といったボランティア活動が行われた。
立正佼成会本部も、宇和島教会の要請を受け、同8月に本部職員で構成する支援隊を派遣。支部長らと共に被災地域に暮らす会員の安否や生活状況の確認、さらに生活再建に必要な支援のあり方の調査などに当たった。
総務省消防庁によると、全国で死者は237人、行方不明者は8人。住宅被害は全壊6767棟、半壊1万1243棟、一部損壊3991棟、床上・床下浸水は計2万8469棟に上った。
7日午後、122人が参集して催された中国支教区の慰霊供養では冒頭、広島教会支部長(57)が同教会の被害状況を報告。担当する支部では親子2人が車ごと濁流にのまれ、今も母親が見つかっていない現状を切々と語った。この後、原章雄中国支教区長を導師、小西宏忠呉教会長と堀越秀和北広島教会長を脇導師に読経供養が行われた。
あいさつに立った原支教区長は、自宅に戻れずにいる人が1万人に上る現状に触れ、「今年も雨の多い時期になり、いつ、どこで災害が起きるか分かりません。災害に備えながら、みんなで助け合い、思い合える関係を築いていけたら」とサンガ(教えの仲間)の支え合いを強調した。