MCLメンバーと青年部員らが友情深める「ゆめトモ交流プログラム」今年も
18日、磐城教会を訪れた一行は、少年、青年婦人部員ら20人の歓迎を受けた。交流会では澤邉雅一教会長のあいさつに続き、MCLの松居友館長がミンダナオ紛争や住民の被害状況、MCLの支援活動を映像を交えて説明。MCLメンバーがダンスや合唱を披露し、文化を紹介した。
次いで、青年婦人部長(38)が「親子で取り組むゆめポッケ」の教会での活動を報告し、「ゆめポッケづくりが、親子で平和について考える機会になっています」と話した。MCLのオマー・ウダスさん(18)は戦闘地域から避難していた頃にゆめポッケを受け取り、感動した体験を発表。「生きる勇気をくれるゆめポッケ、この活動をずっと続けてほしい」と述べた。
1歳の長女と参加した青年婦人部員(29)は、「娘が成長したら、一緒にゆめポッケを作りたいです。そうして、思いやりのある子に成長してくることを願っています」と語った。
一行はこの後、原町教会の木下修男教会長、会員4人と共に車で国道6号線を北上。東京電力福島第一原子力発電所から6キロ地点にある福島・浪江町の大平山霊園を訪問し、慰霊碑前で支部長(64)から震災の状況などについて説明を受けた。支部長は津波で夫を亡くした体験を語り、「人に尽くすことが好きだった主人の遺志を受け継ぎ、菩薩行に励んでいます」と話した。
MCLのレジンベア・ヴィレナさん(18)は、「私も両親の離婚で家族と別れ、大洪水にも見舞われました。支部長さんのご主人の魂が天国で幸せに暮らしていることを祈ります」と話した。
MCL奨学生の声
ロサミー・マコサン(18)
私が生まれてすぐに、母は家族を置いて出て行きました。伯父夫婦に育てられた私は、14歳でMCLの奨学生になりました。ゆめポッケを手にしたのはその頃です。
中にはノートやペンのほかに、メッセージカードが入っていました。カードに書かれた“Peace”の文字を見て、とても幸せな気持ちになりました。実の母がいない寂しさを、日本の人たちが受けとめてくれたようでうれしかったからです。ゆめポッケは今も自分の部屋に大切に飾っています。
これから大学の教育学部に進学しますが、大学卒業後は日本で英語を教えるのが夢です。それがゆめポッケへの恩返しになると思っています。
私はカトリックの信徒で、ゆめポッケから日本の子供たちの深い愛を感じました。こんなにも温かな気持ちにさせてくれるゆめポッケに、心から感謝しています。