一食ユニセフ募金贈呈式 4853万円の浄財、世界へ

日本ユニセフ協会の早水専務理事

贈呈式の冒頭、日本ユニセフ協会と本会が、パートナーシップを結んでから40年を迎えるまでの歩みを紹介するVTRが放映された。このVTRの中で、贈呈者の一人である同教会青年婦人部長が、幼い頃から現在に至るまで長年、街頭募金に参加して得た気づきや、家庭でわが子に、日本で豊かな生活が送れる幸せと世界の現状を伝えてきた体験を発表。「街頭募金に参加する私たちが今、逆に喜びや相手を思う心を育てて頂いていると感じています。これからも、同じ世界に住む兄弟姉妹に思いを馳(は)せ、私たちにできることを地道に実践させて頂きます」と誓願した。

あいさつに立った早水専務理事は、本会の40年にわたる支援に深い謝意を表した後、ユニセフの70年を超える活動を経て、困難な立場にある世界の子どもたちの状況は徐々に改善しつつあると報告。しかし、今もなお、540万人の子どもが5歳の誕生日を迎えることができずに亡くなっている現状を指摘し、「まだまだ私たちのすべきことは多くございます。今後も立正佼成会の皆さまと手をとり合い、世界の子どもたちのより良い明日のために、共に力を尽くしてまいりたい」と述べた。

ユニセフリベリア事務所の大澤氏

この後、ユニセフリベリア事務所・子どもの保護チーフの大澤祐子さんが登壇。リベリアに住む多くの子どもたちが、エボラ出血熱で両親を亡くして孤児になっているほか、妊婦の3割が10代で、その多くは学校に行けず、差別を受けながら労働し、学校へ通えても暴力や性的被害を受けているといった、子どもたちが直面している問題を紹介した。その上で、こうした子どもたちの健全な成長のために浄財を充てることで、自立の道を歩んでもらうことができるとの謝意を表し、「私自身もリベリアの子どもたちと共に歩み、頑張っていきたい」と話した。