アフリカを理解し支援に向けた協働のあり方を探る 「アフリカの新たなビジョン 東京国際会議」

アフリカ諸国の課題を理解し、政府、国連、NGOなど各界の関係者と共に国際的な支援に向けた協働の可能性を考える「アフリカの新たなビジョン 東京国際会議」(共催・聖エジディオ共同体、上智大学、立正佼成会)が5月19日、東京・千代田区の上智大学で開催され、国内外の政治家、宗教者、NGO関係者、市民ら約1000人が参加した。

国連は2015年、貧困や飢餓の撲滅など、地球規模の17の課題を「持続可能な開発目標」(SDGs)として掲げ、解決に向けて取り組むことを採択した。これを踏まえ、日本政府は昨年8月、ケニア・ナイロビでの「第6回アフリカ開発会議」(TICAD VI)の席上、アフリカ支援として官民総額300億ドル規模の投資を実現すると表明。こうした動きを受け、共催3団体は、宗教協力を基盤とした民間によるアフリカ支援の協働のあり方を探るため、同国際会議を企画した。

あいさつに立つ光祥次代会長

冒頭、上智大学の曄道佳明学長、聖エジディオ共同体のアルベルト・クワトルッチ事務局長と共に、庭野光祥次代会長があいさつ。光祥次代会長は、「平和は政府だけに任せることではなく、私たち一人ひとりがその実現に向けて働かなければならない」と強調した。その上で、仏教の「諸法無我(しょほうむが)」の真理を紹介し、地球上の生きとし生けるものは皆、互いにつながり合い、支え合って存在していると説明。SDGsなど人類の「共通の目標」をわが事として捉える大切さを示した。

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