立正佼成会 庭野日鑛会長 12月の法話から
昨年12月に大聖堂で行われた式典から、庭野日鑛会長の法話を抜粋しました。(文責在編集部)
子どもが育つ家庭づくり
「斉家(せいか)」ということで、家を斉(ととの)えていくことが大切であると申し上げておりますが、私が尊敬する方(安岡正篤氏)に、こういう言葉があります。
「父は子どもの尊敬の的(まと)でありたい。母は子どもの慈愛の座(ざ)でありたい。なぜかなら、家庭は子どもの苗代(なわしろ)だから」
私は、この言葉がとても好きです。都会の人たちは田植えをしたり稲刈りをしたりということはほとんどないと思うんですね。お米の種を蒔(ま)いて、苗を育てるところが苗代ですから、苗代には言ってみれば、子どもを育てる家庭と同じ役割があるわけです。そして、父母が尊敬の的、慈愛の座である家庭では、子どもは幼い頃からしっかりと家庭教育を受けて、しつけもちゃんとされている。そういう条件ですと、しっかりとした子どもが育つということであります。お互いさまに、そうした家庭を築きたいと思います。
(12月1日)
信仰の主題の一つとして
私たちの生活の上では、政治と経済がしっかりとしていないといけません。政治や経済の深い意味合いとして、結局は、幼少年をどう教育したら立派な人間に育ってくれるかが主題であります。
私たちの信仰もそうです。幼少年にしっかりとした人間になってほしい――そのことに懸命に取り組んでいかなければならないと思います。
(12月1日)