唯仏与仏(17) 立正佼成会 庭野日敬開祖法話

人を仏道に導くときの大事な心得は、「この方に、ほんとうの幸せをつかんでいただきたい」という慈悲心で導くことです。

比叡山(ひえいざん)に延暦寺を開いて、日本の天台宗の開祖となったのが伝教大師最澄(でんぎょうだいしさいちょう)です。その伝教大師が、「己を忘れて他を利するは慈悲の極みなり」とおっしゃっています。この言葉をよくよく味わっていただきたいと思います。

自分のことは忘れて、人さまに親切にする。悩みを解決してあげる。それが「菩薩(ぼさつ)」の行ないなのです。

(『庭野日敬平成法話集1 菩提の萌を発さしむ』の一節を抜粋して掲載します。今回は同書88ページから)

※『庭野日敬平成法話集1 菩提の萌を発さしむ』について
佼成出版社ウェブサイト https://www.kosei-shuppan.co.jp/book/b358914.html