立正佼成会 庭野日鑛会長 8月、9月の法話から
神仏への祈り
神さま、仏さまに対する言葉で、一番大事なことは、「自分の苦しみを取り去ってください」とお願いをするのではなく、この世に人間としていのちを頂き、今生きていることに感謝をして、「ありがとうございます」と申し上げることです。それが本当の意味で、神仏に対する御礼、祈りであります。
そうした「ありがとう」という言葉が、一日に一回でも二回でも、しっかり言える、唱えられることが、人間として大事です。日頃の生活の中で、私たちはそうした感謝の気持ちを、心から言えるよう修行していきたいと思います。
(9月1日)
短所を長所に
長所と短所は、本来、別のものではないといわれます。「長所即短所」。即ということは、長所は、そのまま短所でもあるということです。また「短所即長所」。短所は、そのまま長所でもあります。そういう見方をして、自分の短所と言われるところを長所にしていくことが、私たちの修行であり、人格を磨くことになります。
「これは自分の短所です」「自分は至らない者です」と言うことがあります。例えば、引っ込み思案とは、とても慎重に物事を進めていくことでもあり、短所が長所になります。でしゃばりの人は、まわりを明るくすることもありますが、失言も多いなど、いろいろなことがあるわけです。
とにかく、長所と短所は、別々のものではないのですから、短所を長所にする修行をしていきたいと思います。
(9月15日)
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