「ローマ教皇フランシスコの遺言」(海外通信・バチカン支局)

バチカン記者室は4月21日、同日早朝に亡くなったローマ教皇フランシスコの「私の生涯の末期に出現した(闘病生活の)苦しみを、世界平和と諸国民間での友愛のために神に捧げた」と記された遺言を公表した。

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「退院後の教皇の回復状況」(海外通信・バチカン支局)

肺炎治療のためにローマ市内にあるカトリック総合病院「ジェメッリ」に入院していたローマ教皇フランシスコは、3月23日に退院し、バチカン内の自身の居所である「聖マルタの家」に帰った。「2カ月の療養期間中には、人やグループとの面会や過度の執務は避けるように」と医師から勧告されている。

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全国新任サンガデザインを実施 自他の尊厳を守る大切さを学ぶ

令和7年次「全国新任サンガデザイン(旧全国新任青年各部長教育)」(青年ネットワークグループ主管)が2月23日、『私の弱さをデザインする』をテーマにオンラインで行われた。今年度に新たに役を拝命した青年ら65人が参加した。

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栄福の時代を目指して(7) 文・小林正弥(千葉大学大学院教授)

「解放の日」の既視感

本連載第5回では、青年哲学徒S・即令君が、科学アカデミーや左翼政党の勉強会に赴いて、先生方と問答をしたという設定でエピソードを書いた。私自身はマルクス主義に詳しいわけではないし、その資本主義批判には今でも意味があると思っている。しかし、この問答は、私が青年時代に父と交わした多くの会話に源流がある。唯物論ないし史的唯物論の限界という認識には、父という1人の人間の実存(研究人生)がかかっていると言って良い。その肩の上に私の視座が成立してきたのである。

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食から見た現代(15) “安心・安全”な食の時間〈後編〉  文・石井光太(作家)

神奈川県相模原市にある児童養護施設「中心子どもの家」には、幼稚園児からおおむね18歳くらいまでの子が、45人暮らしている。

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内藤麻里子の文芸観察(67)

いまどきはやりの、キャラクターが立った軽妙なお仕事小説かと思ったら、まったくそんなことはなかった。城戸川(きどかわ)りょうさんの『高宮麻綾(まあや)の引継書』(文藝春秋)は、最初こそ、その雰囲気を漂わせるが、あくの強い主人公が仕事と格闘する姿を描く、かなり本格派のビジネス小説だった。それにポップな衣を着せて、現代が放つビジネス小説と言えよう。うれしい誤算に満ちた快作だ。

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カズキが教えてくれたこと ~共に生きる、友と育つ~ (4) 写真・マンガ・文 平田江津子

つらかった経験を糧として

知的障害児通園施設を嫌がり、地域の幼稚園生活を楽しんだカズキ。“いっしょ”に過ごすことで彼との付き合い方を身につけていった同級生の子どもたち。幼稚園で驚きの光景を目の当たりにした私たち夫婦は、どんな子でも、自分たちの住む地域の学校に行くのが“当たり前”になっていくことこそが、差別や偏見を生まない、誰もが安心で生きやすい社会をつくることにつながると確信し、カズキの就学先として地元の小学校を希望しました。

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「バチカンから見た世界」(166) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

3宗教間の融和なくして中東和平は実現できない(16)—イスラエルはなぜガザ地区を地獄、終末、人間恥辱の場としていくのか?—

イタリアの権威ある民間シンクタンクISPI(国際政治学研究所)は4月4日、「(イスラエルの)ネタニヤフ首相に対して、司法権からの(汚職、怠慢、司法権への攻撃などに関する)追及が強まれば強まるほど、中東でのイスラエル軍の攻撃が激化していく」との分析を明らかにした。同首相が自政権の延命のために、中東におけるイスラエル軍の軍事活動を激化させている、と非難する。イスラエル軍がパレスチナ・ガザ地区での戦闘を再開したのみならず、レバノン、シリアに対する空爆を始めたからだ。特に、ガザ地区では7日、もう数少なくなった「炊き出し場」の一つが攻撃され、空腹を凌(しの)ぐために列をつくっていた女性や子どもなど30人が殺害された。

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切り絵歳時記 ~柳田國男『先祖の話』から~ 5月 文/切り絵 ルポライター・切り絵画家 高橋繁行

人は死ねば子孫の供養や祀(まつ)りをうけて祖霊へと昇華し、山々から家の繁栄を見守り、盆や正月に交流する――柳田國男は膨大な民俗伝承の研究をもとに日本人の霊魂観や死生観を見いだした。今月から、戦時下で書かれた柳田國男の名著『先祖の話』をひもときながら、切り絵を使って日本古来の歳時記を絵解きしたい。

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楽生(らくいき)~楽に生きるを極めるヒント~ (1) 文・日本笑いヨガ協会代表 高田佳子

赤ちゃんはみんな天才

赤ちゃんがやってきた日を、覚えていますか? 新しい家族となった赤ちゃんに初めて会った日のことです。

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