大聖堂で「御親教」式典 庭野会長が法話 仏さまの教えを頂く有り難さを深く思う (動画あり)

立正佼成会創立88周年、庭野日敬開祖生誕120年を迎える節目のスタートとなる1月7日、庭野日鑛会長が一年の修行精進を説き示す「御親教」式典が立正佼成会の大聖堂(東京・杉並区)はじめ各教会で行われた。庭野会長は『素心(そしん)』『深念(しんねん)』の二幅の書き初めを披露し、「素直な心で、大事なことを深く思いながら、今年の修行精進をさせて頂きたい」と語った。

当日の様子(クリックして動画再生)

会員約1100人が参集した大聖堂の式典は、鈍色(にびいろ)の雲の奥にある陽光を感じさせる東京佼成ウインドオーケストラ(TKWO)の序奏で開幕。国歌・会歌斉唱に続き、庭野光祥次代会長導師による読経供養、開祖さま讃歎歌「誓いを胸に」斉唱の後、熊野隆規理事長が年頭挨拶に立った。

熊野理事長は、「私たちは一人の人間でありながら、親や子ども、社会人、教会のお役など、多くの役割を背負っているが、周りの期待や願いに応えて役に立つことが、生きがい、働きがい、生きる証しになる」と、利他の生き方の価値を強調。生物学者・福岡伸一氏の著書を引用しながら、種の保存という利己的な遺伝子の束縛から解放され、共に生きるという利他的な遺伝子を得たのが人類だが、戦争や紛争を起こしていると話した。その上で、DNAに利他の価値観をしっかりと刻むために、「よいことを、心を込めて繰り返すこと」が重要と述べ、「斉家(せいか)」の大切さを示し、「『御親教』を心に刻み、一年の計を打ち立てて頂ければと思います」と語りかけた。

次いで、熱海教会の教務部長(62)が決意の言葉を述べた。教務部長は姑の誘いと主任の手どりにより信仰を深めた体験を述懐。長女の早世、長男、次女の子育ての悩み、飲食店の経営難などがあったが、家庭教育で学んだ「まず子どもの話を聞く」ことを実践すると子どもたちとの関係が良くなったと語った。また、青年婦人部長として、父親への思いを見つめ直す部員と触れ合う中で、捉え方次第でつらい出来事を「おかげさま」に受けとめられると学び、自己中心の心から人さまに思いやりを返せる自分になれたと発表。「妻、母、教務部長として、目の前の方に喜んで頂けるよう、一人ひとりに寄り添っていきたい」と誓った。

いのちに感謝し、菩薩道を歩むことが釈尊の願い

「御親教」に立った庭野日鑛会長は冒頭、今年の佼成新聞1月号に掲載された『年頭法話』を読み上げ、「信仰生活を通して、斉家による幼少年・青年達の人間形成、日本の伝統を受け継いだ平和な国づくりを着実に進めてまいりたいと切に願っています」とかみしめた。

また、ある本を読み、「父と母と子とは同時に成立する人間関係であり、いわば同時に出生する生命である」「父母のイノチは、子において重層してゐる」と学んだことを紹介。自分の父母について深く考えることはなかったが、静かに読み、よく考えると、本当にそうだとしみじみ感じると語った。さらに、仏教の思想的特徴について、「人間の運命を決定するものは人間自身であって、他の何物でもない」と明言。神仏が計らうのではなく、一人ひとりの自覚が物事を決め、平和にしたり、戦争にしたりするということをじっくり味わわなければならないと説いた。

最後に、二幅の書き初め『素心(そしん)』『深念(しんねん)』に言及し、「素直な心で、大事なことを深く思いながら、今年の修行精進をさせて頂きたい」と述べた。

大聖堂に参拝した新宿教会の会員(63)は、「ちょっとした言葉に腹を立ててしまうが、相手の状況や思いを深く思い、許せるようになりたい」と精進目標を語った。