大聖堂で「戦争犠牲者慰霊・平和祈願の日」式典

終戦から80年を迎えた8月15日、立正佼成会の大聖堂(東京・杉並区)で「戦争犠牲者慰霊・平和祈願の日」式典が挙行された。式典の様子はインターネットを通じてライブ配信(会員限定)された。
式典では読経供養が行われ、導師の庭野光祥次代会長が、庭野日鑛会長の「回向文」を奏上した。
この中で庭野会長は、現代の日本が、「先の大戦で尊い『いのち』を犠牲にされた、多くの御霊(みたま)の礎の上に築かれたものであることを、私たちは決して忘れてはなりません」と強調。その上で、今この瞬間にも世界各地で戦争・紛争が続くが、「怒りの連鎖を断ち切るため、悲惨な戦争体験や平和への願いを子々孫々に語り継いでまいります」と誓願した。
この後、光祥次代会長が焼香し、平和を象徴する折り鶴を献じた。
続いて、庭野会長が登壇。焼香、献鶴の後、法話を述べた。この中で、庭野会長は、宇宙から撮影した地球の写真を紹介。美しく輝く球形の地球にすべての生き物が暮らしていると思うと、自分が「宇宙船地球号」の乗組員であることを実感すると述べ、一人ひとりが地球で共に生きる存在であると自覚することが大切と話した。

また、18歳で戦死した少年飛行兵が継母に宛てた遺書を紹介。生前、一度も「お母さん」と呼ぶことのなかった少年が、遺書で初めてそう呼び、感謝をつづった手紙の内容を、庭野会長は声を震わせて読み上げた。こうした方々のおかげで今の日本があると語り、すべての戦争犠牲者の冥福を祈った。