中津教会発足40周年 「ご法の輪」つなげる機縁に

集いでは、曹洞宗羅漢寺の太田住職が講話。羅漢寺の由来などを紹介しながら、人間らしく生きる大切さについて語った

『私がつなげようご法の輪』をスローガンに、発足40周年を迎えた立正佼成会中津教会は今年、5月1日に「報恩感謝の式典」、11月3日に「中津教会サンガの集い」を行った。周年という節目を人集めで終わらせず、会員一人ひとりが今ある幸せをかみしめ、法縁をつなげていく機会にしたいとの願いからだ。

昨年より教会役員が参加している北九州支教区の法座主学習会が、新たな挑戦のきっかけとなった。従来の「結び」を行わない、聞いて寄り添う法座の形に感銘を受け、「“目の前の人を大事にしたい”という思いを、一層大切にしてきたからです」と、教務部長(61)は話す。

手を取り合って近況報告をする会員たち

声をかける側もかけられる側もつながりを感じる手どりになるよう、訪問先で名前を交換するためのカードを作成。声をかけた相手に名前を書いてもらい、各支部から集まった469人のカードは文字アートにして法座席に貼った。自分が会いたいと思う人に声をかけよう――そう意識を切り替えることで、相手の返事に関係なく喜びを感じる手どりが展開された。

11月3日、教会道場で行われた「サンガの集い」には、コロナ禍の影響で教会から足が遠のいていた高齢会員や普段は参拝に来ない青壮年、遠方の会員など298人が参集。「よく来たね」「会いたかった!」。教会のそこここで再会を喜ぶ声が弾(はじ)け、手をとり合って近況を報告する会員の姿が見られた。

集いでは、地元の神楽講に所属する学生部員(18)らによる祝賀舞の奉納や、青年総務(33)の体験説法、曹洞宗羅漢寺の太田英華住職の講話が行われた。講話では太田住職の指導で座禅を体験する場が設けられ、参加者は住職の紡ぐ言葉と瞑想(めいそう)を通し、自分の心と向き合う時間を味わった。

祝賀舞を奉納する学生部員(写真中央右)

実行委員長を務めた支部長(58)は、「周年への思いをカードに寄せてくださった方々が笑顔で帰路につく姿を見て、仏さまが間違っていないよと応援してくれているように感じました。これからも一人ひとりがご法の輪をつなげていける、そんな教会を目指します」と力強く語った。