コルスンスキー駐日ウクライナ大使が本会を訪問 東京西支教区の小中学生が作った“学用品バッグ”がウクライナの子供たちへ
ロシア軍の侵攻で厳しい状況に置かれるウクライナの子供たちのために、立正佼成会東京西支教区を中心に同東支教区、多摩支教区など6支教区の小中学生が作製した学用品を詰めたバッグ約3200個がこのほど、現地に送られることが決まった。7月20日、在日ウクライナ大使館のセルギー・コルスンスキー特命全権大使が本会本部(東京・杉並区)を訪れ、事務庁舎応接室で國富敬二理事長、齋藤高市東京西支教区長と共に合意書に署名した。
同支教区では今年5、6の両月、手作りの袋に鉛筆やノートなどの文房具、おもちゃ、ウクライナ語で書いた手作りのメッセージカードを詰めたバッグを作製。その後、第二団参会館に集められたバッグは、車いすなどの支援物資とともにコンテナに積まれ、7月17日にウクライナに向けて発送された。現地到着後は、協力団体を通じて、9月の新学期に間に合うよう子供たちに手渡される。
今回の輸送費には、昨年実施された「ウクライナ危機への諸宗教ネットワークによる対話の取り組みと人道支援のための募金」(ウクライナ緊急募金)の浄財から300万円が充てられる。
署名後の懇談では、國富理事長が、昨年9月に行われた世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)国際委員会と同日本委員会による第1回東京平和円卓会議に言及。同大使館の協力により、ウクライナの宗教指導者を同円卓会議に招聘(しょうへい)できたことに謝意を表明した。
さらに、国内外の会員が、朝夕の読経供養を通じて、一日も早いウクライナの人々の平和を祈り続けていると述べ、その思いが具体的な行動となった一つが今回の取り組みと説明した。今後もウクライナの人々に思いを寄せ続けることを約束した。
コルスンスキー大使は、同支教区の活動に込められた願いに触れ、平和な心を育むことは子供の教育で何よりも大切と強調。同支教区の子供たちが作ったバッグは、「ウクライナの子供たちにとても喜ばれる」と感謝の意を表した。
また、最近は国外での支援が縮小傾向にあり、多くの避難民が生活苦によってウクライナ国内に戻り始めているが、住居や仕事がなく、困難な状態にあると説明。ウクライナの平和を取り戻すため、引き続き努力を積み重ねていくと述べた。