本会独自の環境配慮活動 昨年度の運用実績を発表 環境負荷の削減目指す

立正佼成会本部はこのほど、「本会独自の環境配慮活動」(Rems)に関する2021年次の運用実績を発表した。

Remsは、18年に始まった本会独自の環境マネジメントシステム(EMS)。「いのちの尊重」「共生の実現」「簡素なライフスタイル」を「基本姿勢」として本会が09年に公表した「環境方針」に基づき、15年まで取得していた国際規格認証「ISO14001」に沿って策定されたものだ。教団本部の職員はこれまで、「環境配慮活動は菩薩行の一環」との認識のもと、国連の「持続可能な開発目標」(SDGs)への貢献を念頭に、事務庁舎をはじめとした教団本部施設で生じる環境負荷を軽減するための取り組みを続けてきた。

報告書によると、昨年の教団本部施設で消費されたコピー用紙の総枚数は一昨年に比べて46万8250枚、一般廃棄物量は1万5758キロ、エネルギー使用量(炭素排出量)は89トンの増加が見られた。この結果についてRems事務局は、コロナ禍に伴う本会職員の在宅勤務や資料のデジタル化、会議のオンライン化を推進したことで、一昨年は各値が大幅に減少したと説明。一方、昨年は在宅勤務から分散勤務にシフトして各施設の作業人員が増加、教育関連の活動を再開したこともあり、数値が上昇したのではないかと分析する。

※クリックして拡大

そうした中、昨年は部署ごとに年次目標を立てるとともに、紙資源の節約を重点項目に設定。「ファクスは紙に出力せず、パソコンから直接送信する」「プロジェクターを活用して配布資料の削減を推進する」などの具体策を講じ、環境負荷の削減に取り組んだ。

このほか、昨年10月からは、事務庁舎内の自動販売機のペットボトル飲料を紙パックや缶の飲料に変更し、脱プラスチックの取り組みにも力を注いでいる。また、職員の環境への意識向上を図るため、Rems事務局は6月2日、オンラインによる職員研修を開催。『食品ロスをなくし世界の飢餓を救う』をテーマに東北大学の齋藤忠夫名誉教授が講演した。