英国のエディンバラ公が逝去(海外通信・バチカン支局)
英国のエリザベス女王の夫であるエディンバラ公フィリップ殿下が4月9日、99歳で逝去された。訃報を受けた英国国教会の最高指導者であるジャスティン・ウェルビー・カンタベリー大主教は声明文を公表した。この中で同大主教は、「英国とコモンウェルス(イギリス連邦)の国民たちと共に、エディンバラ公フィリップ殿下の死を悼み、その献身的な奉仕に対して神に感謝する。フィリップ殿下は73年間にわたり、英国女王に対する尽きることのない支持と飽くなき忠誠を常に示された」と哀悼の意を表明。フィリップ殿下が「自身ではなく他者の利益を優先させることによって、キリスト教の奉仕の精神に対する模範を示した」と述べた。
英国カトリック教会の最高指導者であるヴィンセント・ニコラス枢機卿(ウェストミンスター大司教)も同日、声明文を発表。この中で、「この悲しみと喪失の時に、英国女王の忠実で素晴らしい夫であるフィリップ殿下の魂が永眠するように祈る。また、女王、そして王室の全てのメンバーのために祈りを捧げる」と追悼の言葉を寄せた。
ローマ教皇フランシスコは翌10日、バチカン国務省長官のピエトロ・パロリン枢機卿名で、エリザベス女王に宛て弔電を送った。この中で教皇は、「フィリップ殿下の結婚生活と家庭への奉仕、公共の奉仕による功績、教育・次世代の発展のための努力」をたたえ、女王と王室のメンバーに対して心からの哀悼の意を表した。
庭野日敬開祖は1979年、英国のウィンザー城でフィリップ殿下からテンプルトン賞を授与され、ギルドホールでの式典と記念講演に臨んだ。
(宮平宏・本紙バチカン支局長)