国連UNHCR協会から本会に感謝状 本会のクルド人避難民支援に対し

国連UNHCR協会の星野事務局長(右)から熊野委員長に感謝状が手渡された

シリア北東部のクルド人の避難民を救援するため、昨年末に立正佼成会一食(いちじき)平和基金が国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に300万円を寄託したことに対し、国連UNHCR協会から本会に感謝状が贈呈された。1月8日、同協会の星野守事務局長が本会を訪れ、法輪閣(東京・杉並区)で同基金運営委員会の熊野隆規委員長(教務部部長)に感謝状を手渡した。当日は感謝状の贈呈に際して懇談の時間が持たれ、同委員の西由江習学部次長(青年ネットワークグループ)が同席した。

冒頭、星野事務局長は、一食平和基金による支援に謝意を表し、昨今の緊迫した中東情勢に言及した。この中で、避難民が発生した昨年10月9日のトルコ軍によるシリア北東部侵攻の背景には、トルコ側とクルド人勢力との対立だけでなく、トルコ国内にとどまるシリア難民の問題も複雑に関係していると強調。UNHCRでは人道支援として、シリア北東部の避難民キャンプで緊急用シェルターの支給や衛生・防寒用品の配布などに取り組んでいると説明した。

また、世界の難民が7000万人を超え、厳しい生活を送っている状況に触れ、UNHCRでは、避難先で暮らす女性や子供が教育と就労の機会に恵まれるよう、支援プログラムを実行していることを伝えた。その上で、「中東やアフリカをはじめ世界中で苦しむ人々のことを身近に感じて心配してくださる立正佼成会の会員の皆さまの思いに胸を打たれます」と述べ、浄財を最大限に生かすと約束した。

これを受け、熊野委員長は、シリアで厳しい生活を余儀なくされている避難民の状況に憂慮を示すとともに、苦境にあえぐ人々の命を支え、希望を与えるUNHCRの活動に敬意を表した。