『法華三部経』全巻を読誦する寒修行 大聖堂で始まる

『法華三部経』全巻の読誦(どくじゅ)を通して心を見つめ直し、一年の精進目標を胸に刻む今年の「寒中読誦修行」(寒修行)が1月20日から大聖堂(東京・杉並区)、各教会道場、布教拠点で始まった。

大聖堂では、一年で最も寒い頃とされる「大寒」の1月20日から「節分」の2月3日までの15日間、朝6時から東京西・東支教区の会員が3組に分かれて全巻を読誦する。

1月20日午前6時の東京都心の気温は2.4度(気象庁発表)。大聖堂には会員約2700人が集った。参集者は、世界の平和と安寧を願って「祈りのことば」を唱和。続いて、志村叡彦江東教会長を導師に、「無量義経」の「徳行品第一」「説法品第二」「十功徳品第三」を読誦した。

今春から社会人になる中野教会の女性(22)は、「昨年、就職活動をしましたが、なかなか決まらず、家族は心配だったと思います。それでも、口出しせずに見守ってくれた家族の存在が、心の支えでした。今年は、そうした家族への感謝を込め、三部経を読誦します」と笑顔で話した。

新宿教会の女性(51)は、「『祈りのことば』を唱和した時、『「すべてのいのちを尊ぶ世界」の実現』の一節が目に留まり、戦争によって過酷な状況にある人、また、恐怖を抱えて暮らす人々がいることを改めて思いました。戦争や対立をわが事として受けとめ、世界平和を祈願しました」と語った。

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