佼成カウンセリング研究所の「要請教育」が全国の教会で好評

佼成カウンセリング研究所では、全国の教会や地域などからの要請を受け、講師を派遣する「カウンセリング要請教育」を実施している。「傾聴」を基にした体験学習型の教育で、布教現場や社会福祉などにも活用できると好評だ。要請も年々増えている。

5月23日には、立正佼成会新潟教会で「主任研修」の一環として同教育が行われ、121人の会員が参加した。今回の教育は、相手に寄り添える信仰者になることを目的にしている。当日は、同研究所の吉田容子所長と所員の二人を講師に、ワークショップが行われた。

冒頭、参加者は二人一組になり、相手の長所を見つけて互いに伝え合うことを通して、各人が自身の良さを認識し、「自己肯定感」を高めた。この後、自分がなりたいアニメのキャラクターを発表し合う4、5人のグループワークでは、相手の意外な一面を知ることで、先入観や固定観念を持たずに触れ合う大切さを学んだ。

さらに、「相手が受け取ったらうれしい」と感じるものを紙に記入し、グループ内で交換。参加者は、思いやりを掛けてもらえる喜びと、自身も相手に思いやりを掛けることで心が満たされることを味わった。

今回の教育について吉田所長は、「主任の皆さんは、相手の話を聞くことが多いと思います。しかし、自分の心が安定していないと、なかなか人の話は聞けないものです。周囲から認められ、自己肯定感が高まると、相手と優しく触れ合うことができます」と話し、それぞれの活動の場で生かされることに期待を寄せた。

参加した女性会員(70)=主任=は、「自分がなりたいキャラクターを紹介し合うワークショップで、皆さんの回答には、私の予想外のものが多くありました。固定観念を持たない大切さを学んだので、それを生かして、サンガ(教えの仲間)との触れ合いに努めたい」と語った。