佼成学園女子高 徳久さん、坂谷内さんが文部科学大臣賞 「SGH全国高校生フォーラム」で
佼成学園女子高校の徳久愛華(とくひさあいか)さん(2年)、坂谷内咲里(さかやうちさり)さん(1年)が、11月25日に横浜市で行われた「スーパーグローバルハイスクール(SGH)全国高校生フォーラム」(文部科学省、筑波大学共催)のポスターセッションで、文部科学大臣賞を受賞した。
SGHとは、国際的に活躍する人材の育成に取り組む高校を文科省が指定する制度。現在123の指定校を数える。同フォーラムはSGH指定校が一堂に会すイベントで、ポスターセッションは、国際的な課題について研究した内容をポスターにまとめるとともに、英語で発表して競うものだ。
同校は平成26年度にSGHの指定を受け、翌年にSGクラスを新設。生徒は国際情勢を学びながら研究テーマを探し、2年次にタイでフィールドワーク、3年次にロンドン大学で論文執筆を行う。
このクラスに在籍する2人は共に海外で教育を受けた経験があり、教育問題への関心も共通する。徳久さんは今年7月、タイのフィールドワークで山岳民族であるカレン族の村に滞在し、現地の言語教育を調査。研究中にフォーラムへの参加が決まり、坂谷内さんがサポート役に抜擢(ばってき)された。
文部科学大臣賞につながった研究テーマは、『多民族社会であるタイでどのような言語教育が行われ、少数言語が保存されているのか』。見やすいポスターの作成にこだわり、教諭にも意見を求め、何度も修正を加えた。また、発表がより良く伝わるよう、声の高さも意識し、始業前や放課後に練習を重ねた。当日は、タイでの調査結果を踏まえ、カレン族を取り巻く環境、教育制度とその課題、少数民族の言語の保存と継承の取り組みについて発表した。
英語を学ぶ楽しさについて、「英語を使ってさまざまな考え方に触れることで、自分の考えが相手にとっては当たり前ではないという刺激を受けられる」と坂谷内さん。徳久さんは、「インターネットで調べる時も、英語が使えると多くの情報を得ることができる」とその魅力を挙げた。
今回の受賞で、アジアの中高生が集い、社会課題に関する研究や解決のアイデアを発表する「グローバルリンク シンガポール」への出場権を獲得した。