平教会発足70周年記念式典 さまざまな記念活動を展開

教会道場を拠点に各会場をオンラインでつなぎ、教会発足70周年を迎えた喜びを共に分かち合った

立正佼成会平教会では、教会発足70周年を迎えた今年、七つのテーマを柱に、年初からさまざまな記念活動を進めてきた。

『みんなとつながる大作戦』はその一つだ。コロナ禍を経て、“人とつながる喜び”を実感したいと、全ての会員に会いに行く総手どりを行った。東日本大震災による津波の影響で転居を余儀なくされた会員も多いが、本人を知るサンガ(教えの仲間)の情報を基に尋ね歩いた。

そうした体験は、3月から毎月10日に実施された「タンポポ(飛び込み)布教」にも生かされた。出会った人に温かい声をかけられたり、訪問先の家に上がって話ができたり、会員たちは地域を回る中で、一つ一つの出会いから学びを深めていった。

参加した主任(67)は、「初めて訪ねる家のインターホンを押すのが怖かったですが、共に歩いたサンガに倣い、少しずつ自分から佼成会の教えを伝えることができるようになりました。笑顔で迎えてくださる方もいて、うれしかったです」と語る。

このほか、いわき駅前でのつじ説法や写経などに取り組み、喜びの心で70周年を迎える一年にしてきた。

“全員参加の奉献の儀”では、折り鶴や花など思い思いの品が奉納された

10月22日に開催された周年記念式典は、旅館や公民館など8カ所と教会道場をオンラインでつなぎ、320人が参加した。冒頭、“全員参加の奉献の儀”を実施し、全ての会場で参列者が折り鶴や花、菓子などを献じて、一人ひとりが70周年を迎えた感謝をかみしめた。

読経供養に次いで、青年婦人部長(57)が体験説法に立ち、昨年、がんを患う中で、青年婦人部長の役をと声をかけられ戸惑った胸中を吐露。しかし、恩人に「そのお役は仏さまからのプレゼントよ」と教わり、病気にとらわれず、自分の経験や家庭教育で学んだ知識を生かして人に寄り添う機会と受けとめて役を拝命したと語り、悩んでいる人を支えられる人間になりたいと誓願した。

この後、講話に立った國富敬二理事長は、仏教は修行するほど自在になれる教えのはずが、「こうあるべき」という固定観念にとらわれていたことを述懐。自分の心を不自由にしているのは自分自身だと気づいた体験を語り、執着を捨てる大切さを述べた。