「ムスリム世界連盟とバチカンの対話」など海外の宗教ニュース(海外通信・バチカン支局)

教皇特使がキーウへ

バチカンのマテオ・ブルーニ報道官は6月5日、ウクライナ和平に向けた「雰囲気づくり」(バチカン国務省長官のピエトロ・パロリン枢機卿)のため、教皇特使として任命されるマテオ・ズッピ枢機卿(伊カトリック司教会議議長)が5、6の両日、首都キーウを訪問すると公表した。

「正義に適(かな)った和平構築に向けた可能性と、緊張緩和に貢献する人道的ジェスチャー(行為)に関し、ウクライナ政権担当者の見解を深く聴取する」ことが目的。ズッピ枢機卿は、モスクワにも派遣される予定で、教皇特使のキーウ訪問によって、ウクライナ和平に向けて水面下で動いていたバチカンが、公式に外交活動の展開を公表することになった。
(宮平宏・本紙バチカン支局長)