トルコ国民の苦しみに思いを馳せる教皇(海外通信・バチカン支局)
ローマ教皇フランシスコは2月16日、バチカンでトルコの駐バチカン新大使に任命されたウフク・ウルタス氏からの信任状を受理した。その席上、「トルコの高貴なる国民に対し、この(大地震で多くの犠牲者が出た)苦しみの時に、私の思いと祈りを表明する。親愛なる兄弟姉妹たちよ、私は、あなたたちの近くにいて、祈っている。友愛を込めて」と記した署名入りの記帳書を新任大使に託した。
トルコでは18日現在、震災による死者数が4万3000人を超え、約160万人が避難生活を送っている。現地の報道によると、病院の倒壊で多くの負傷者を治療できず、避難民は寒さと食料や水の不足に苦しんでいるという。コレラなど感染症の発生も懸念されている。
イタリアの「ANSA通信」は18日、「全世界のモスク(イスラームの礼拝所)で地震による死者のための祈りが捧げられた」と伝えた。
(宮平宏・本紙バチカン支局長)