WCRP日本委 元カンボジア難民のヴァンナック氏の書籍を出版
世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会はこのほど、「WCRP創設50周年記念事業」の一環として、元カンボジア難民のノウン・ヴァンナック(通称:プノム)氏の著書『私の夢とWCRP――カンボジアから未来へ』を出版した。同書には、ヴァンナック氏と同日本委との縁、平和への願いなどがつづられている。
著者のヴァンナック氏は、1969年にカンボジアの首都プノンペンに生まれ、75年から始まったポル・ポト政権の迫害、その後の内戦により10歳で難民になった。さらに両親と生き別れて孤児となり、同日本委が運営に携わった、カンボジア・タイ国境に設けられた「サイト2難民キャンプ」で23歳まで暮らした。大学で経営学を学んだ後、観光会社を設立。現在、同国で日本語ガイドを務めている。
本書では、戦禍で孤児となった同氏が、難民キャンプでWCRP/RfPから食料や教材などの支援を受けて人生の光明を見いだした経験や、2016年に同日本委のメンバーが調査・視察でプノンペンを訪れた際、偶然にもガイドを務め、WCRP/RfPこそ「私の家族」「二人目の親」と思ってきた感謝の念を伝えられたエピソードなどが紹介されている。また、同日本委の招聘(しょうへい)を受けて17年に来日し、本会の目黒、土浦両教会などで講演を行ったことも記述されている。
人々に救いの手を差し伸べ続けるWCRP/RfPの姿に倣い、今なお貧困に苦しむカンボジアの人々に平和や幸せをもたらすことが自分の夢と述べるヴァンナック氏。本書がその一助になればとの願いが記されている。
同書は228ページで、頒価は1000円(税込)。問い合わせは同日本委事務局まで。TEL 03(3384)2337