【詳報】新潟・十日町市で第42回生誕地まつり 多くの会員が参加し市中行進 実行委員会には本会十日町教会も

7日午前9時からは、「市中行進」が行われた。十日町市立十日町中学校や十日町市民吹奏楽団などを先頭に79教会3366人の会員が参加。万灯やマトイのほか、郷土芸能やダンスを取り入れた行進が繰り広げられ、沿道からはたくさんの拍手や歓声が上がった。行進の模様は観光協会ウェブサイトで中継された。

行進に参加した教会は昨年より多かった。今年は本会創立80周年であることから、それを祝する言葉や本会の願いを山車に施した教会が数多く見られた。

大館教会は万灯、マトイ、鳴り物(笛や鉦=かね、太鼓)による行進を披露。その中で、両親と初めてまつりに参加した参加した女子高生(17)は、「沿道の方が笑顔で応援してくれ、元気をもらいました。私もいつも笑顔で人と接することを日々心がけます」と笑みをこぼした。

若手壮年の力を結集して、縦4メートル、横1.3メートルの「みこし万灯」を製作し参加したのは高岡教会。壮年部員の一人(46)は「万灯をみこしの形にと考え、ヒノキで作りました。なぜ製作できたかと言うと、壮年部には大工が大勢いるからで、私もそうです。肩が痛くないようにウレタン材を張ったり、富山県産の欄間もあしらって、美しさにもこだわりました。製作中の試行錯誤が楽しく、皆の心が一つになっていくのを感じました。行進を終えて、『仲間の力を合わせれば、不可能はない』という喜びでいっぱいです」と語った。

関口十日町市長(右から2人目)、庭野会長と共に、花角新潟県知事(左から2人目)が初めて市中行進を観覧

周辺の通りでは、「駅通りなんでも自慢カーニバル」「全国特産市場」などが催された。今年初めて出展されたのは「笹おにぎり」。山菜や漬物を炊きたての新米に混ぜ込み、おにぎりにして笹の葉で包んだものだ。2004年に発生した新潟県中越地震を機に、災害が起きた時、炊き出しに使えるものとして、十日町・中魚沼調理師会の塩川喜一さんが考案した。「全国の方々に郷土の味を紹介できて光栄です」と、塩川さんは顔をほころばせた。

閉会式では、花角英世新潟県知事、関口十日町市長の祝辞に続き、「追い込み」が行われた。庭野会長はあいさつの中で「10月に生誕地まつりができることを、とても楽しみにしています。これからも毎年、おまつりができるよう祈っております」と述べ、市民や協賛団体、まつり関係者、参加者に謝意を表した。

降り続く雨を物ともせず、有終を飾る「追い込み」まで、心一つにして躍動した参加者たち

【次ページ:生誕地まつりの写真と、実行委員会メンバー、参加者の声を紹介】