対立が深まるパレスチナ・ガザ いのちを守るために、NGOがトークイベント
今年5月上旬から現地を取材した志葉氏は、ガザとの境界を警備するイスラエル軍が、抗議活動を行う住民に実弾を使用していると証言。命中と同時に弾丸の先端がバナナの皮のようにめくれ、体内をえぐり、骨まで粉砕する「バタフライ・バレット(蝶の弾丸)」と呼ばれる弾丸を使用しているとも語り、非人道的な武器として国際法上禁じられている兵器が使用されていると非難した。さらに、ガザへの輸入の制限によって医薬品が不足し、特別な許可なしには自治区外に出られず、適切な治療を受けられないため、負傷した脚を切断せざるを得ない人が増えていると過酷な状況を報告した。
HRNの伊藤弁護士は、現在、侵略戦争による領土の獲得は禁止されており、イスラエルのパレスチナへの入植、占領は「国際法上許されるものではない」と説明。また、治安維持を名目に、パレスチナ自治区とイスラエルとの境界を封鎖し、住民全体の権利を制限することは、ジュネーブ条約の定める「集団的懲罰の禁止」にあたると説明した。その上で、こうした国際人権・人道法の違反を繰り返さないために、戦争犯罪を裁く国際刑事裁判所(ICC)への訴えと裁判が重要になると強調。今回のガザ住民とイスラエル軍との衝突に対しても、事実調査団が出される見通しとなっているため、動向を見守りたいと述べた。
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