心を一つに お会式・一乗まつり <詳報>
雨の中、7000人が活気あふれる行進
富山県の高岡教会は、高岡御車山祭(みくるまやままつり)をイメージした山車や、鋳物の町として歌い継がれる「弥栄節(やがえぶし)」に合わせた踊りを披露した。
また、栃木県の那須教会は、「那須疏水(そすい)太鼓」を基にリズムをアレンジ。笛・鉦(かね)・太鼓で演奏できるよう35歳と48歳の2人の男性会員が編曲を行った。前者の男性は「那須疏水は、明治時代につくられた水路で、これにより那須で農業が発展しました。郷土への感謝の気持ちから行進に取り入れました」と話した。
華やかな演技で観衆の目を引いたのが、名古屋教会の会員で構成する名古屋佼成バトン。今回、初めて出場した。
東京23区内にある教会と全国各地の教会が合同で一つの隊を作り、交流が生まれているのも「一乗行進」の特徴だ。今年初めて、練馬教会と合同で参加した神戸教会は、練馬教会から行進時の囃子(はやし)の映像を送ってもらい、6月から練習に取り組んだ。「法華経に遇(あ)えた感謝、練馬の方々に受け入れて頂いた感謝の気持ちで行進します」と、神戸教会青年男子部長(31)は口元を引き締めた。
東京都の墨田教会は「法燈継承」「心田を耕す」などの文字が染め抜かれた幟(のぼり)20本を掲げて行進。静岡県の掛川教会は、15人の男性が威勢よく獅子頭を操り、沿道の人々を楽しませ、茨城支教区は、竹竿が2メートルほどある古河提灯(ちょうちん)の行列などを披露した。
このほか、庭野開祖、庭野会長、庭野光祥次代会長の似顔絵を描いた新宿教会、万灯を電球で輝かせるバッテリー車に地球儀を備え付け、折り鶴をあしらい世界平和を表現した荒川教会など、会員手作りの心のこもった山車が行進を盛り上げた。
当日は、大聖堂前広場で「一乗物産展」も開催され、各支教区や教会、さらに「一食(いちじき)を捧げる運動」を通じて本会と関係のあるNPO法人など36団体が出展。それぞれのブースでは、各地の名産品が並んだ。
この日のために今春、自宅の畑に種をまき、収穫したカボチャを持参した水戸教会の女性(69)は、「虫やカラスに食べられないよう、特別に注意して育てました」と、顔をほころばせた。
※各隊列(子供隊を除く)を撮影したカメラリポートは、10月21日(土)正午に掲載の予定です