東京東支教区壮年支部部長研修会 “再出発”の時迎え 壮年リーダーの役割探る
コロナ禍を経た今、これまでの活動を振り返るとともに今後の「壮年布教」の在り方を探ろうと、立正佼成会東京東支教区は5月12日、壮年支部部長研修会を開き、全8教会から壮年リーダー131人が本会葛飾教会道場に参集した。
コロナ禍では教会道場が閉鎖され、手どりの自粛、さらに壮年部活動の一つである宿直も取りやめとなった。同支教区はこの間もリモートで支部部長研修会を続けてきたが、今年は〈手どり〉〈即是道場(そくぜどうじょう)〉〈後継者育成〉〈防災対策〉をキーワードに対面での研修会を実施した。
当日は、『壮年リーダーの役割』をテーマに松本圭司葛飾教会長が研修を行った。冒頭、コロナ禍は、自分自身が信仰者として何を身につけてきたかを振り返り、実践の内容が問われた契機ではなかったかと問題提起。庭野日敬開祖と庭野日鑛会長の法話を引用しながら「人間が真に大切にすべきものは何か」について言及した。
松本教会長はこの中で、「ダーナ魂」の意味を解説しながら、生活の場で教えを実践する大切さを強調。特に壮年部員は家族や同僚といった身近な人々を癒やし、安心を与える存在であると述べた。
交流法座の後、感想発表が行われた。最初に手を挙げた壮年部員(48)=墨田教会=は、「松本教会長さんは研修の中では、病床に伏しながらも医師や看護師、家族に感謝の言葉をかけ、安らぎを与え続けたお父さまの生き方も紹介され、とても感銘を受けました。私も後ろ姿で人さまを導けるよう、自らの信仰を深めたい」と意気込みを語った。
支え合い、励まし合う壮年の輪を
コロナ禍以前に壮年部の手どりの中心であった宿直が取りやめとなり、手どりの在り方に悩む支部部長さんは少なくありません。私自身、きっかけがなければ手どりができない自分だったと深く反省しました。
そこで今回、「自分自身はどうありたいのか」に焦点を当て、参加者が自ら“壮年菩薩”としての誓願を立てる契機にしてほしいとの願いで、研修会を開きました。
今回の研修会を機に私が立てた誓願は、葛飾教会全支部の壮年部長さんと向き合って、心が温かくなる会話をさせて頂くことです。「ただあなたに会いたくて」という気持ちで、日頃から一人ひとりとご縁を結ばせて頂きたい。同じ教えを信仰する友が足を運んでくれたら、私にとって、これほどうれしいことはありません。最初は、たわいない話から、仕事や家庭、お役など深い内容に広がっていくような触れ合いを目指します。
行事や活動はあくまで出会いの場であり、大切なのは何でも語り合える関係を結ぶこと、それが手どりだと私は思います。支え合い、励まし合う壮年の輪を支教区の皆さんと広げていきたいと願っています。