佼成学園アメフト部 クリスマスボウルで接戦制し5度目の全国制覇

決勝戦は、終盤まで一進一退の攻防が続く好ゲームとなった

「第53回全国高等学校アメリカンフットボール選手権大会」決勝戦(クリスマスボウル)が昨年12月25日、兵庫・神戸市の王子スタジアムで観衆約1600人を集めて行われ、佼成学園高校アメリカンフットボール部「ロータス」(関東代表)が大阪産業大学附属高校「ファイティングエンジェルス」(関西代表)を30対27で下して、2年ぶり5回目の全国制覇を成し遂げた。安藤杯(最優秀ラインマン賞)には佼成学園ディフェンスライン(DL)の下関凌真選手(2年)、三隅杯(最優秀バックス賞)には同ランニングバック(RB)の蓑部雄望選手(3年)がそれぞれ選ばれた。

昨秋の関東大会を勝ち抜き、7年連続でクリスマスボウルに駒を進めた佼成学園高校。大阪産業大学附属高校とは初顔合わせとなった。

両校ともに無得点で迎えた第2クオーター(Q)開始直後、敵陣2ヤード付近でRB蓑部選手がディフェンスラインをかいくぐりタッチダウン(TD)を奪って先制。その6分後、大産大附に守備陣間にパスを通されて同点に追いつかれると、前半終了間際にもランプレーTDを許し、7対14とリードされた。

続く第3Qは敵陣43ヤード付近で、クオーターバック(QB)小林伸光主将(3年)からワイドレシーバー(WR)小林蹴人選手(1年)へのパスが通ると、激しいタックルを受けながらも小林蹴選手がエンドゾーンを駆け抜けてTDを奪い、同点に追いつくも、直後にキックオフリターンTDを決められて再び7点差に。勢いづく相手に対し、佼成学園は徹底したランプレーで敵陣深くに進入し、残り4ヤードから蓑部選手が走って、この試合二つ目のTDを挙げ、20対21の僅差まで詰め寄った。

ロータス「L」の指文字を作る選手たち

最終第4Qも互角の戦いが続いたが、大産大附がポイントアフタータッチダウン(キック)を失敗。27対27で迎えた残り1分7秒、4度目の攻撃でラインバッカー(LB)吉川大紀選手(3年)が敵陣43ヤード付近からフィールドゴール(FG)を見事に成功させ、佼成学園が3点差で接戦を制した。

試合後、小林主将は「ロータスに入って努力を重ねれば、日本一になれることを証明できました。主将として、今日までやってこられたのはチームメートの支えのおかげ。今は感謝の気持ちでいっぱいです」と喜びをかみしめた。

決勝点となるFGを決めた吉川選手は「最後にキックを成功させて、チームに少しでも貢献できたこと、連覇の目標を後輩に託せたことが一番の喜びです」と笑みを浮かべた。

小林孝至監督は「前半を7点差で折り返すことができ、後半に挽回するチャンスが巡って来ると確信していました。努力を積み重ねていれば、いつか報われる努力はある。そう信じて、選手たちにはアメリカンフットボールに取り組んでほしい」と話した。

バックスタンドから大きな声援を送り続けた応援団と