仙台教会 金融機関の職員を講師に迎え「経営者相談会」
立正佼成会仙台教会の「経営者相談会」が10月25日、教会道場で行われ、企業経営者や個人事業主の会員ら16人が参加した。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により業績が悪化する企業が増えており、事業の資金繰りや従業員の雇用維持などが経営者の課題となっている。行政による給付金や助成金などの支援も行われているが、手続きの方法に戸惑い、申請書類の作成が負担になっている経営者も少なくない。こうした状況を受け、経営者同士で情報を交換して不況を乗り越えるための学びの場として、今回の相談会が実施された。
当日は、金融機関の職員が講師を務め、行政による各種支援策を説明。「持続化給付金」「家賃支援給付金」、宮城県独自の「宮城県雇用維持交付金」「『Wood・もっと・みやぎ』県産材需要創出事業」などの支援を取り上げ、申請条件、手続きの仕方などを解説した。
また、会社の経費節減策として、電力会社の契約変更による電気料金の削減や、事務作業の外部委託などを紹介。一方、業績悪化による解雇や雇い止めに対し、従業員から損害賠償を請求される事案が続いていることに触れ、経営者向けの保険を提示した。
その上で、コロナ禍は数年間続くとの心積もりで、海外を含めた今後の経済の潮流を読み、事業の方針を定める必要性が高まっていると強調。「コロナ禍では、社会状況が変わり、それに伴って国の対応も次々と変化します。情報を得ることを心がけ、補助金や支援制度など利用できるものは最大限に活用してください」と話した。
カラオケ店などを営む壮年部員(47)は、「昨年に比べて収益は半分になりましたが、従業員の給料はできるだけ維持するように努力しています。今回、経費を見直す方法を教えて頂き、他業種の経営者の方ともお話ができて、とてもためになりました」と語った。