ACRP執行委員会 第9回大会に向けて協議 開催日程(来年10月20~22日)とメーンテーマを決定
アジア宗教者平和会議(ACRP)の執行委員会が10月14、15の両日、東京のACRP事務局を拠点にウェブ会議システムを使ってオンラインで開催された。ACRPの役員をはじめ15カ国から61人が参加。ACRPの加盟教団である立正佼成会から同執行委員の國富敬二理事長が出席した。
世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)は、今年10月に創設50年を迎えた。WCRP/RfPの地域委員会にあたるACRPは、この節目の月を「RfP月間」と定め、WCRP/RfP国際委員会とも連動し、さまざまな国際会議などを実施。今回の執行委員会もその一環として行われた。
執行委員会では、新型コロナウイルスの影響で来年に延期された東京での第9回大会について協議。開催日程を10月20日から22日までとすることを決定した。メーンテーマは、当初予定したものに一部修正を加え、『行動するアジアの宗教コミュニティー――誰一人も取り残さない、健やかで豊かなアジアの平和をめざして』(仮訳)となった。また、『新型コロナウイルスとアジアの宗教コミュニティー――学びと復興』(仮訳)をテーマに特別セッションを実施することも決まった。大会ロゴも発表された。
大会の実施概要は、既定の内容を踏襲。コロナ禍の中、参加方法など大会の実施形態については、今後の感染状況を慎重に見極め、来春をめどに判断する。
執行委員会ではこのほか、ACRPの規約修正についても検討。さらに、ACRPが進める五つの「フラッグシップ・プロジェクト(重点実施事業)」についても報告され、人身取引防止、いのちの尊厳教育、平和構築と和解、環境問題、青年リーダー育成の取り組みの進捗(しんちょく)状況が伝えられた。
新型コロナウイルスに対する各国委員会の対応も報告された。この中で、宗教者による取り組みとして、オンラインによる諸宗教の祈り、感染対策についての意識啓発、コロナ禍でストレスや不安を抱える人へのメンタルヘルスケア、困窮者支援のための募金活動や食料・必要物資の提供、NGOとの協働による医薬品やフェイスマスク、検査キットの配布活動といった実践例が示され、コロナ禍での宗教者の役割について確認された。