立正佼成会 庭野日鑛会長 2月の法話から

私のいのちの不思議

今、私たちがここにあることは、本当に不思議です。学べば学ぶほど、そうしたことの不思議、人間というものの神秘を感じます。

また、私たちは大自然の中から生まれてきたわけですから、大自然も神秘であります。さらに大きく言えば、宇宙そのものが神秘です。宇宙がどう成り立って、私たちが暮らす地球がどう成り立ってきたのか、そこにいかに生命が誕生して、今、ここに人間がいるのか――この全てが不思議であり、神秘であります。そう考えざるを得ません。

私たちは人間としてあらゆることを学んでいますが、学べば学ぶほど、人間が住む社会、あるいは宇宙といった全てのものが、一つの大きなつながりを持つ、言わば「一大経巻」です。私たちはそこから学んでいくことができるのです。

法華経の経典だけではなく、宇宙、人生、そうしたもの全てが「経巻」であり、そこから、私たちのいのちが、いかに尊いかを学んでいくことが大切です。そうしたことを学び、精進させて頂いているのが、私たちの一生なのではないかと思います。
(2月15日)

画・茨木 祥之

健康の秘訣

日本は超高齢社会といわれます。人間は高齢になっていくと、どうしても健康を害する人が多くなってきます。そうした中で大事なことは、肉体的なことより、精神的に「感激する」「感動する」ことといわれています。それがなくなってしまうと、体が段々衰えていくのだそうです。どんなものを食べるか、どんな体操をするかといった肉体的なことはもちろん大切ですが、精神的な、「感激する」「感動する」という心を持つことが一番大切なのです。

ですから、私たちは信仰生活の中で、例えば法座においても、いろいろな方の体験を聞いて、それに「感激する」「感動する」といったことが大事になります。

さらに、感激、感動と同時に、新しいことを学ぶことが大切です。どのように思いやりの心を発揮するか、どうすれば多くの方をお救いできるかということを常に学んでいく。それをせずにいると、私たちはいろいろなことに悩んでしまいます。学びを深めていくと、悩みが段々と薄らいでいき、明るい心を取り戻すことができるといわれます。私たちは常に学ぶ姿勢を大切にしていかなければなりません。

学ぶ姿勢と、感激、感動することが人間にとって最も大事なことのようです。
(2月4日)