えっ、これも仏教語!?(23) 【いんどう】引導

現代では、「諦めることができずに迷っている人に覚悟を決めさせる」「終止符を打つ」などの意味で使われます。

本来は「人々を仏の教えに導く」という意味です。「誘引開導」が語源といわれています。法華経の方便品には「衆生を引導して諸(もろもろ)の著(じゃく)を離れしむ」とあります。

仏教の葬儀の際に、僧侶が故人に対して法語を使って迷いの世界から仏の道に導く作法を行います。これを「引導を渡す」と言います。ここから転用されて、“最後”という意味合いで使われるようになりました。

【あわせて読みたい――関連記事】
えっ、これも仏教語!?